
オートロックマンションは戸建てやオートロックなしの集合住宅に比べて安全です。
しかし、100%の安全を確保しているワケではないので、過信してはいけません。
玄関の施錠と窓からの侵入対策を徹底するなど、専有部分の防犯対策をしっかり行いましょう。
警視庁が発表した令和元年度・侵入窃盗の場所別発生状況をご覧ください。
一戸建て住宅:34.5%
その他の住宅:15.5%
4階建て以上の住宅:7.8%
飲食店等:12.4%
会社・事務所:10.5%
商店等:8.7%
学校・幼稚園等:2.2%
医療機関:1.3%
神社・寺院等:0.9%
その他:6.2%
共用部分(エントランス)のオートロック付き物件を対象にしたデータはありませんが、4階建て以上の住宅が戸建てより少ないのはオートロック・防犯カメラの導入率が高いからです。
オートロックマンションが他の物件より安全なことは確かですが、4階建て以上の集合住宅でも侵入窃盗件数がそれなりにあることを覚えておきましょう。
なお、令和元年の侵入窃盗は4,550件のため、4階建て以上住宅の被害件数は354件です。
共用部分にあるオートロックは以下の方法で突破できます。
オートロックマンションは住人が鍵を持ち忘れて、不正にオートロックを突破するケースが多いです。
総戸数が多いマンションは住人の顔を全員把握することが難しく、大半の方は不正に侵入した人を見てもスルーします。
総戸数が少ないマンションや入口が1つのみで外廊下がないマンションは比較的安全など、オートロックマンションでも構造や規模で安全性が異なることを覚えておきましょう。
オートロックマンションを狙った不法侵入の多くは、知り合いや顔見知りなど特定の相手を狙った計画的な犯行が多いです。
無差別に防犯意識が低い家を狙った空き巣犯の場合、わざわざオートロックマンションを狙うメリットがありません。
また、オートロックマンションは防犯カメラを設置しているケースが多いことも、空き巣犯に狙われにくい要因です。
金目の物が家にない場合や、個人的に住宅侵入を狙われる要素が少ない方は比較的安全な環境だと言えるでしょう。
つまり、オートロックマンションは防犯性能よりも狙われにくい環境の利点が大きいです。
実際にマンションの賃料はオートロックの有無で変わる要素があり、それだけ世間から安全な物件だと評価されている証拠です。
ただし、犯罪者のターゲットにされた場合は簡単にオートロックを突破され、業者を装って時間をかけたピッキングや面格子を外す大胆な犯行で被害に遭うケースもあります。
特に築浅のオートロックマンションは近所付き合いがなく、他の部屋の住人が不審者を見ても声かけや通報をしてくれないことが多いので注意してください。
オートロック付き物件でも油断せず、玄関の鍵の施錠、補助鍵やチェーンロックの活用など必要に応じた防犯対策を講じましょう。