
防犯対策は玄関だけ行っても意味がなく、泥棒の侵入経路になり得る場所を満遍なく対策しないといいけません。
防犯で注意すべきなのは扉と窓になり、勝手口のある家は玄関と勝手口の扉で適切な防犯対策を講じましょう。
窓については1階の大きな窓がもっとも危険ですが、少しでも可能性があれば2階以上やトイレ・お風呂場などの小窓も対策しないといけません。
警視庁が発生した令和元年中に発生した住宅対象侵入窃盗の侵入口は次の通りです。
ご覧の通り、窓だけで63.4%を占め、扉と窓でほぼ100%を占めます。
日本の住宅はエントツ・床下から侵入するのが困難ですので、扉と窓さえ注意しておけば、住宅の不法侵入を回避できます。
窓からの侵入でもっとも多いのは1階ですが、ベランダや2階以上の居室でも油断してはいけません。
2階や3階程度であれば、よじ登って侵入されるケースがあるので注意しましょう。
2階以上の侵入は接道などの人通りや近隣住宅から死角になるかが重要です。
2階以上の窓へ不法侵入する難易度を、泥棒の立場になって考えてみてください。
マンションなど集合住宅の場合も安心してはいけません。
最上階の場合は屋上からロープを使って降りる「下がり蜘蛛」という手法があるほか、ベランダ付近にある共用の屋外階段から飛び移ってベランダへ侵入されるケースがあります。
また、集合住宅では鍵のかけ忘れやピッキングしやすい鍵の玄関から侵入し、ベランダを通って窓から侵入することも可能です。
3階以上であれば被害件数が少なくなりますが、高層階だから安心だと油断してはいけません。
泥棒やストーカーなど家の中に不法侵入されるリスクは、扉と窓のみ防犯対策を講じれば回避できます。
しかし、住宅の敷地内へ侵入した犯罪被害に遭うリスクがあるので注意してください。
住宅内侵入以外の住宅犯罪は次の種類があります。
あらゆる犯罪リスクから守る防犯対策の観点では、扉と窓のみに注意するだけでは不十分です。
家の立地や形状などに応じて、防犯カメラや人感式ライト、防犯砂利、門の鍵、警備システム(ホームセキュリティ)など適切な防犯対策を講じましょう。
また、玄関や1階の窓など主要部分の防犯対策を講じていない家は、住宅侵入以外の犯罪でもターゲットにされやすくなります。
まずは扉と窓の防犯対策を徹底し、そこから住宅侵入以外の防犯対策で必要なことを考えてみてください。